【40代女性】買い物袋を持つだけで右肘に激痛|外側上顆炎が改善された症例【一宮市の接骨院】
2026年09月21日
こんにちは!いわくら肩甲骨骨盤接骨院です!
今回は、重い買い物袋を持ち上げる動作で右肘の外側に強い痛みが出るようになった、40代女性の症例をご紹介します。
今回の患者さんの生活背景
患者さんは40代女性で、小学生のお子さんが2人いらっしゃいます。
以前から右肘の外側に違和感はありましたが、強い痛みではなかったため、湿布を貼りながら家事や買い物を続けていました。
特別な運動習慣はありません。
その後、重い買い物袋を持ち上げる際に右肘外側の痛みが強くなり、来院時には痛みの度合いを数字で表すペインスケールが9/10まで上がっていました。
問題なのは湿布を使ったこと自体ではなく、違和感が続いている状態で肘への負担を見直さず、湿布だけで対応しながら同じ生活動作を繰り返していたことです。
痛みを一時的に抑えても、負担のかかる動作そのものが変わらなければ、肘外側への負担は残ります。
初回来院時の検査所見
初回に確認すると、肘を曲げ伸ばしするだけでは痛みがない一方、手首を反らしたときや物を持ち上げるときに右肘外側へ強い痛みが出ていました。外側上顆を押した際にも明確な圧痛があり、外側上顆炎を確認する際に用いられるトムゼンテストと中指伸展テストも行いました。
・右肘外側の痛み(+)
・外側上顆を押した際の痛み(++)
・手首を反らした際の右肘外側の痛み(++)
・肘の曲げ伸ばしでの痛み(-)
・トムゼンテスト(+)
・中指伸展テスト(+)
・安静時の痛み(-)
・ペインスケール9/10
これらの所見と、重い物を持った際に痛みが強くなるという症状を合わせ、今回は外側上顆炎、いわゆるテニス肘が疑われる状態として施術方針を組み立てました。
外側上顆炎で痛む仕組み

外側上顆炎は、肘の外側にある「外側上顆」と、そこに付着する前腕の筋肉へ繰り返し負担が加わることで痛みが出る状態です。
特に関係するのが、手首を反らす働きをする前腕伸筋群です。
その中でも短橈側手根伸筋は、手首を反らすだけでなく、物を握ったときに手首が下へ曲がらないよう安定させる役割があります。
筋肉は動くたびに、骨へ付着している部分を引っ張ります。
ロープを何度も引くと固定されている根元にも力がかかるのと同じで、前腕の筋肉を繰り返し使うと、その付着部である外側上顆にも負担が集中します。
そのため外側上顆炎では、肘そのものを曲げ伸ばしする動作よりも、物を握る、手首を反らす、持ち上げるといった動作で肘の外側に痛みが出るのが特徴です。
今回の患者さんも、肘の曲げ伸ばしでは痛みがなく、手首を反らした際に右肘外側へ強い痛みが出ていました。
テニスをしなくても起こる理由

「テニス肘」という名前がついていますが、テニスをしていない方にも外側上顆炎は起こります。
重要なのはスポーツをしているかどうかではなく、普段の生活で前腕や手首をどれだけ繰り返し使っているかです。
日常生活では、買い物袋を持つ、フライパンを持ち上げる、掃除機をかける、雑巾を絞る、ペットボトルのふたを開けるといった動作でも肘の外側へ負担がかかります。
特に重い物を片手で持つ動作では、手首を安定させながら握る必要があるため、前腕の筋肉を強く使います。
今回の患者さんは運動習慣がありませんでしたが、小学生のお子さんが2人おり、家事や買い物など腕を使う機会は日常的にありました。さらに、以前から違和感があったにもかかわらず湿布で対応しながら同じ生活を続けていたため、肘にかかる負担自体は減っていませんでした。
テニスをしていなくても、こうした日常動作の積み重ねによって外側上顆へ負担が集中します。
痛みが強い初期の施術方針
初回来院時はペインスケール9/10と痛みが強く、外側上顆の圧痛も明確でした。
この段階で前腕を強く揉んだり、痛みを我慢して大きくストレッチしたりすると、刺激量が多くなりすぎます。
そのため初期は、右上腕骨外側上顆周辺へ炎症を抑える効果が期待できる超音波施術とハイボルテージを中心に施術を行いました。
前腕の硬くなっている部分に対する手技も刺激を抑え、前腕伸筋群のストレッチも痛みが強く出ない範囲で行いました。同時に、重い荷物を片手だけで持たない、痛みが出る動作を何度も繰り返さないなど、肘外側への負担を減らす生活指導も行い、施術頻度は週2回としました。
6週間でみられた施術経過
1週間後|ペインスケール7/10
1週間後にはペインスケール9/10からペインスケール7/10となりましたが、まだ右肘外側の痛みは強く残っていました。そのため施術内容を大きく変えず、超音波とハイボルテージを中心に継続しました。前腕への強い刺激は避け、施術頻度も週2回を継続しました。
2週間後|ペインスケール5/10
2週間後にはペインスケール5/10となり、外側上顆を押した際の痛みも初回より減少していました。
ただし、トムゼンテストと中指伸展テストはまだ陽性で、前腕へ負荷をかけると肘外側に痛みが出る状態は残っていました。
この段階では超音波とハイボルテージを継続しながら、前腕伸筋群のストレッチを開始しました。
施術頻度は引き続き週2回としました。
4週間後|ペインスケール3〜4/10
4週間後にはペインスケール3〜4/10となり、日常生活で感じる痛みも初回より軽くなっていました。
外側上顆を押した際の痛みは多少残っていたため、超音波とハイボルテージを継続しながら、前腕への手技とストレッチの割合を増やしました。
状態の変化を確認し、施術頻度は週2回から週1回へ変更しました。
6週間後|ペインスケール1〜2/10
6週間後にはペインスケール1〜2/10となり、外側上顆を押した際の痛みはみられなくなりました。
トムゼンテストと中指伸展テストも陰性となったため、超音波とハイボルテージは終了しました。
その後は、前腕の柔軟性を保つための手技とストレッチを中心とした内容へ変更し、現在は再発予防を目的として週1回の施術を継続しています。
再発予防は肘だけで考えない
外側上顆炎では、痛みが出ている外側上顆だけをケアして終わりにすると、普段と同じ使い方をした際に再び負担が集中します。そのため、痛みが出ている場所だけでなく、そこにつながる前腕の状態まで確認する必要があります。
手首を反らす前腕伸筋群、特に短橈側手根伸筋の硬さ、手首の動き、荷物の持ち方、普段どの程度腕を使っているかまで範囲を広げて確認します。外側上顆をロープの固定部分、前腕の筋肉をそこにつながるロープと考えると分かりやすく、固定部分だけを休ませても、ロープが硬いまま強く引っ張り続ければ同じ場所に負担が集まります。
前腕の柔軟性を保つことに加え、重い荷物を片手だけで持たない、手首に力を入れた状態を長く続けないなど、日常生活で負担を減らす工夫も再発予防には重要です。
よくある質問
Q.テニスをしていなくてもなりますか?
A.テニスをしていなくても外側上顆炎は起こります。買い物や家事など、物を握りながら手首を使う動作を繰り返すことでも肘外側には負担が加わります。
Q.湿布だけで様子を見てもいいですか?
A.軽い違和感が短期間で落ち着く場合もありますが、痛みが続いている状態で同じ動作を繰り返していると、肘への負担は残ります。徐々に痛みが強くなる、物を持つのがつらくなるといった変化がある場合は、一度状態を確認することが大切です。
Q.どんな動作で注意が必要ですか?
A.重い買い物袋を片手で持つ、フライパンを長く持つ、強く握った状態で手首を使うといった動作では前腕の筋肉を多く使います。痛みが出ている時期は無理に繰り返さず、持ち方や作業量を見直すことが大切です。
まとめ
外側上顆炎で注意したいのは、痛みが出る動作が買い物や料理、掃除など日常生活の中に多いことです。スポーツであれば一時的に休むこともできますが、家事や仕事で腕を使わない生活は簡単ではありません。そのため、違和感を我慢したまま普段と同じ使い方を続けると、肘の外側には毎日のように負担が加わります。
今回の患者さんも、最初は軽い違和感でした。しかし、湿布で対応しながら生活を続けた結果、来院時には重い買い物袋を持つだけでもPS9/10の強い痛みが出る状態になっていました。外側上顆炎は「まだ使えるから大丈夫」と我慢している間にも、物を握る、持ち上げる、手首を使う動作で同じ場所へ負担がかかります。
特に、買い物袋を持つと肘の外側が痛む、フライパンやペットボトルを持つと痛む、手首を反らすと肘に響くといった症状が続いている場合は、そのまま使い続けるのではなく、一度状態を確認することが大切です。
痛みが強くなってから慌てて対応するより、違和感や軽い痛みの段階で、どの筋肉に負担がかかっているのか、手首の動きに問題がないか、普段の使い方で何を変えるべきかを確認した方が、その後の負担を減らす対策も立てやすくなります。
「まだ我慢できるから」と湿布だけで様子を見続けず、肘の外側の痛みが続いている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください!
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