子どもが手首を痛がるのは肘が原因?小さい子供が腕を使わなくなったら…【一宮市の接骨院】
2025年05月22日

こんにちは、いわくら肩甲骨骨盤接骨院です。
子どもの「腕が抜けた」「肩が抜けた」「肘が抜けた」などのフレーズを聞いたことはありますか?
特に小さな子供に起こりやすいこの症状は『肘内障』と呼ばれます。
今回はこの『肘内障』についてお話していこうと思います。
肘内障とは
『肘内障』とは肘の輪状靭帯という靭帯から橈骨頭がポコッと外れかかっている状態となります。
肘内障は特に1~3歳の子供に多く見られ、だいたい7歳以降には見られなくなっていきます。

通常輪状靭帯は橈骨頭を覆うようについている靭帯で、小さなの子供の橈骨頭はまだ未熟で骨の盛り上がりが小さく外れやすくなっているため、肘内障が起こりやすい原因となっています。
肘内障の原因
肘内障の主な原因は子供が強く手を引っ張られたり、ひねったり、不自然な形で手をついてしまった時などになります。
しかし、「親や家族が腕を引っ張った」などの明確な原因がある場合と、原因がよくわからずにいつの間にか肘内障になっていた…なんてこともあるようです。
転んで手や肘をついたり、寝返りを打っただけや身体の下に自分の腕を巻き込んだなどの多様な原因で起こることもあり、子供同士で遊んでいたら腕を痛がって動かさなくなったということもあります。
肘内障の症状
肘内障が起こると子供の腕は自然に垂れ下がり内側を向いて肘が少し曲がった体勢になります。
自分自身では痛い方の腕を動かそうとしなくなったり痛い方の腕を触られるのを嫌がる子供が多いです。
まだ子供であるため自分の症状をうまく伝えることが出来ないこともあり保護者がこれらの異変に気付くこともあります。
肘内障が治った後の注意点
肘内障は自然と元に戻ることもありますが、典型的な腕を引っ張った場合で腫れも出ていなければ外れかけた関節を元の位置に戻す『整復』を行うとその場ですぐに症状が治まります。
転倒や肘が腫れていたり、受傷起点がはっきりしない場合は無理には行いません。
そして肘内障は再発するリスクがあり、1~3歳の子供が全体の約8割を占めています。
なので一度肘内障になった場合はその後腕を引っ張ったり、振り子のように腕を振る動作は控えておきましょう。
ですが7歳以降はほとんど肘内障は起こらなくなります。
10歳を過ぎても肘内障が起こる場合は骨や腱、靭帯に何か異常がある可能性がありますので医療機関へ行きましょう。
まとめ
肘内障は典型的な受傷機序ならば整復をすることによってすぐに戻りますが、中には骨折などの重大な怪我が潜んでいることがありますので注意が必要です。